
2017年7月末、パワースポットとして有名になった備瀬のワルミが立ち入り禁止になったというニュースが飛び込んできました。近年のパワースポットブームやSNSの発達も手伝って全国に知れ渡りましたが何故このような結果になったのでしょうか。
目次
そもそもパワースポット・聖地はどのような場所なのか
そもそもパワースポットとは一体何なのでしょう。その場所に行けば、運勢アップ、運気好転、ラッキーなことが起こる、願いが叶う・・・などの“良いこと”を期待できるという認識を持っている人がほとんどです。またはパワースポットを訪れる人たちのほとんどが何か良いパワーをもらって帰ろう、と期待して訪れます。しかし果たしてそれだけのための場所なのでしょうか。
全国のパワースポットの共通点を挙げてみると
では少し全国のパワースポットとされている場所に思いを馳せてみましょう。何か共通点はないでしょうか。代表的なパワースポットといえば神社ですね。人が集まる、緑豊かで自然が多い、伝説がある、神様がいる、神聖な空気が流れている・・・などなど。そしてそこを大切に守っている人たちが居ます。パワースポットとは長い年月、その地に住む人たちによって大切に守られ、清められ続けてきた場所なのです。いわば心のよりどころのような大切な場所といえるでしょう。
沖縄の人にとってパワースポット・聖地が持つ意味
それは沖縄の人たちにとっても同じことです。得に沖縄は島全体が“神の島”と言われるほど各地にパワースポットが点在します。そこは先祖代々その地に住む人たちが時代を超えて大切にしている場所なのです。
ただ沖縄以外のパワースポットと言われる場所との違いは、あまり人の手がかかっているように見えないことです。一見、手付かずの自然に見えます。でもよく見てみると小さな祠があったり、茂みの脇に突然白砂の場所に置かれた黒い石が置いてあったりします。
また岩場に祭壇が作られているところもあります。中には今にも崩れてしまいそうに見える場所もありますが、沖縄の人たちはあまり手を加えず自然の状態を維持しながら聖地を守ってきたのでしょう。
沖縄の人たちがパワースポットで行う“祈り”とは
では沖縄の人たちは大切に守り続けてきた聖地で何をするのでしょうか。それは“祈り”です。実際に聞いて見なければ分かりませんが、それらの祈りは自分の欲を叶えるための祈りではなく神様への日々の感謝などのようなもの。ただ祈るのではなく、“祈りを捧げる”という表現がふさわしい行為。けして一方的にパワーを吸い取るためだけの場所ではないのです。
パワースポット・聖地を訪れる際に携帯すべきもの
以上のことを踏まえて考えてみれば、聖地での過ごし方、振る舞い方はよくよく考えなければいけないことだとお気づきではないでしょうか。観光で訪れるのは悪いことではありません。しかしその際に必ず携帯すべきものがあります。それはお邪魔させていただいている、という謙虚な心、そしてその地に住まう人への敬意です。
備瀬のワルミの封鎖は行き過ぎた行為なのか
人のお宅に入る時に土足でズカズカ入り込んで、冷蔵庫の中を勝手に開けて食べ散らかしたり、物を壊したり、やりたい放題の人には二度と来てほしくないと誰でも思うのではないでしょうか。
それと同じことが備瀬のワルミで起こっていたということなのです。それも数年間も。よほど耐えかねたのもあるかもしれませんが、「この地を守らねば」という危機感をお持ち結果だったのかもしれません。パワースポットに限らず、どこを訪れる時もその土地への謙虚な気持ちと敬意を忘れない事が大切です。