
沖縄そば屋さんに行って、「フーチバー入れますか?」と聞かれたことはありませんか?フーチバーとは「ヨモギ」のことです。本土のヨモギと違うのでしょうか?調べてみました。
目次
フーチバーは万能の薬草だった
フーチバー(ヨモギ)は沖縄でも自生している野草のひとつです。庭にはえている所もありますし、スーパーでも一年中見かけます。
本土のヨモギとは種類が違っていて、「ニシヨモギ」という種類で、苦みが少なく香りがいいのが特徴です。
ヨモギにはβカロテン、ビタミンKやカリウム、鉄分、食物繊維が豊富です。ヨモギは沖縄では、解熱、神経痛、リウマチ、胃腸病、高血圧、頭痛、咳、貧血、冷え性などに聞く万能の薬草として用いられました。昔からお灸のもぐさや入浴剤としても使われています。
沖縄では薬味のように使われることが多く、沖縄そばのトッピングにしたり、ヨモギを混ぜ込んだフーチバージューシーとしてよく食べられます。またヤギ汁の臭み消しにフーチバーは欠かせないものとして使われます。
フーチバーのある沖縄そば店
香りが強くてほろ苦さのあるフーチバーは沖縄そばのトッピングとしても使われます。私は好きですが、好みがわかれるので少しずつ試してみてくださいね。フーチバーをトッピングしたり、麺に練りこんでいる那覇の沖縄そばのお店をご紹介しましょう。
ゆうなみ 坂下店
テーブルの上に器に入ったフーチバーが置いてあって、自由にトッピングすることが出来ます。フーチバーを麺に練りこんだ、よもぎ麺も選べます。
てぃあんだー
新都心にある人気店の「てぃあんだー」は温かい沖縄そばだけでなく、冷たい沖縄そばもあります。フーチバーを麺に練りこんだフーチバー麺もあります。売り切れ次第終了なので、早めの来店が良いでしょう。
他にもたくさんあると思います。テーブルの上の葉っぱを見て驚かないでくださいね(笑)
フーチバーのレシピをご紹介!
フーチバーは沖縄そばのトッピングだけでなく、お料理にも使います。ジューシーとは”炊き込みご飯”のことです。ジューシーは普段も食べますし、旧盆の初日には「ウンケージューシー」、冬至の日には「トゥンジージューシー」を食べるので、行事食にもなります。
フーチバージューシー
材料
- 米 3合
- ヨモギ 一握り
- 豚バラ薄切り肉 150g
- ニンジン 50g
調味料
- ダシの素 小さじ1
- 塩 小さじ1
- 醤油 大さじ2
- 酒 大さじ1
- サラダ油 小さじ1
作り方
- お米は洗ってザルにあげておきます。豚肉は1cm幅に切り、ヨモギは固い茎を取り除き、細かく刻みます。にんじんも粗みじん切りにします。
- 炊飯器にお米を入れ、星印の調味料を入れて軽く混ぜ、水を目盛りに合わせて入れます。切った材料を入れます。
- 炊飯器のスイッチを入れて炊きます。
- お茶碗によそって完成です。
※しいたけやごぼうを入れてもおいしいです。
材料を刻むのが面倒な方には「じゅーしぃの素」をお勧めします。沖縄のスーパーにはたくさんじゅーしぃの素が並んでいます。Amazonでも入手できますよ。
フーチバーのてんぷら
材料
- フーチバー
- 薄力粉
- 卵 1個
- 冷水
- 塩
作り方
- フーチバーは柔らかい葉だけ摘んで洗います。水気を拭き取り、ビニール袋に薄力粉とフーチバーを入れて、フリフリします。
- 薄力粉を卵と冷水で溶いて衣を作ります。
- ヨモギに衣をつけて、高温でカラッと揚げます。
- お好みで塩を付けて食べます。
※衣はうすめに付けたほうがカラッと揚げやすいです。
草餅はないの?
本土でヨモギと言ったら、草餅や草だんごですね。沖縄にはないのかな?と思ったら、ありました。
私が東京で見ていた草餅とちょっと違います。よもぎもちの中には小豆あんが入っているので、大福に似ている気もします。これは小粒タイプですが、もう少し大きいサイズもあります。
宮古島や八重山では、旧暦の3月3日に女性が海に入って、みそぎをする行事の「ハマウイ(浜下り)」の時によもぎもちをお供えして食べるそうです。
スーパーでも販売されていますので、気軽に試してみてくださいね。