
台風に慣れている沖縄県民ですが、決して台風を甘く見ているわけではありません。でも毎年恒例なので、いつの間にかに台風時の過ごし方が身についているだけ…。しかも県民にしかわからない謎の行動をとります。
台風が来るとわかると子どもたちのテンションが上がる
台風が近づいているとニュースで報道されると、心なしか子どもたちのテンションが上がります。
しかも接近が間違いないとわかってくると、「明日、学校休みだよね?」と臨時休校を前提に話をしてきます。
確かに登下校の安全が確保されない場合は子どもたちの学校はお休みになります。
目安となるのが暴風警報の発令なのですが、安全のために早めに臨時休校を決定することもよくあります。もちろん子どもたちにとって台風の臨時休校は嬉しいハプニングです。
この日ばかりは一日中家でゴロゴロしていてもおこられませんし、お菓子食べ放題・ゲームやり放題と最高な一日になります。
だから沖縄の子どもたちは台風が近づくにつれてテンションがどんどん上がっていきます。
ゲオの駐車場が満車になる
沖縄で安くDVDを借りられる場所といえばゲオです。
なにしろ台風の時には家から一歩も出られなくなるので、子どもたちはひたすらテレビを見て過ごします。
でも台風だからといって子ども向けの番組が放送されるわけじゃありません。しかも子どもたちが飽きてくると「つまんないビーム」を部屋中にまき散らすので、そばにいる大人としてはちっとも気が休まりません。
でもそんな子ども達の気をひいてくれる強い見方がレンタルDVDです。
気に入ったアニメであればエンドレスで見続けてくれるので、親としてはこれほどありがたい台風アイテムはありません。
でもどの親も同じ事を考えているので、台風の前になると一斉にレンタルショップに集まります。
そのため格安でDVDが借りられるゲオの駐車場は、子連れファミリーの車でほぼ満車。待つのが苦手な沖縄県民ですが、この日ばかりは例外です。
「ユニオンだけはあいている」神話
年中無休24時間営業の地元のスーパー・ユニオンは、沖縄県民から絶大な信頼があります。
路線バスが止まるとスーパーも臨時休業となるのが一般的なのですが、ユニオンだけは例外でいつも期待を裏切らずに開いています。
ユニオンといえば地元のテレビコマーシャルでも「今、あいてます」がキャッチコピーなのですが、それを台風の時でも徹してくれるのがユニオンの凄さ!
だからこそ沖縄県民の中では台風であっても「ユニオンだけはあいている神話」が根付いています。
ただしそんな最強スーパーのユニオンでも、台風に屈することがあります。
その情報は県民の間で衝撃として受け止められるため、SNSを通じて一気に広がります。
数年前の大型台風の時がちょうどそんな感じでした。いつもはクールな私の友人が写真付きメッセージで「ユニオン○○店が閉まってる!マジか?!」と訴えてきたのです。
他県の人から見れば何のことだかさっぱりわからないかもしれませんが、沖縄県民にとってあのユニオンが休むということはクールな友人のテンションを一気に上げてしまうほどの破壊力があるニュースなのです。
買い出しの荷物の中に大量のビール
台風の買い出しでひそかに喜んでいるのが一家の大黒柱。
なにしろ昼間から堂々とビールを飲めるのですから、顔が緩まないはずがありません。
でもこれは仕方がないのです。台風で最もやってはいけないのは「不要不急の外出」。つまり余計なことをせずにおとなしく家で過ごしなさい、ということです。
でも何か目的があって家にいるわけではなく強制的に家にこもらされるのですから、大人だってつまらないものです。
やることなければなにをするか?そうです、飲むんです、ビールを!
つまらないと唱えていても台風なのだから仕方がありません。「いつまで続くの?」と聞いたところで答えが分かるわけでもありません。
まして「今日一日は暴風域から出られません」というニュースが入れば、それは「今日1日は外に出られません」というお触書が出たのと同じこと!
だから昼間であっても堂々とビールが飲めるのです。
そんなわけで台風前の買い出しでは、多くの買い物客のカゴに大量のビールの姿が見えます。そして買い物カゴを持つ旦那さんの顔は…腹が立つほどニコニコしています。